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烏丸御池中井クリニック(京都市中京区)
4.肥満症について
コラムの目次
当クリニックの目指すところ
1. むちゃ食い症について
2. うつ病について
3. 適応障害について
4. 肥満症について
5. 糖尿病について
6. 高血圧について
7. 過敏性腸症候群について
8.不眠症について
9. ED(勃起不全)について
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 肥満症の治療は非常に難しいと言われています。体重を減らすのは簡単ですが、すぐに元に戻るためです。当クリニックでは、食行動の分析、指導を通して、新しい治療方針で治療を行い、実績を上げつつあります。
 減量目標は1ヶ月に1kgです。急激な減量は健康を害するからです。脂肪の蓄積は過剰なブドウ糖と脂肪酸を原料とします。しかし、減量により脂肪が分解すると、ブドウ糖ではなくケトン体が生成されます。このケトン体は急激に体内に増えると、脳に作用してうつ状態になったり、不整脈などにより突然死することがあります。
 1ヶ月に1kgと馬鹿にしてはいけません。これを続けることが大切です。続けると1年で12kg、2年で24kgの減量になります。肥満症の人の体重1kgは、約7000kcalに相当します。よって1ヶ月に1kg減量するには1日のエネルギーバランス(摂取エネルギーと消費エネルギーの差)を230kcalマイナスにしなければなりません。これならそんなに難しくありません。今の体重が5%減るだけで、血圧、血糖値、中性脂肪値が改善します。
 肥満の治療には食事療法、運動療法、薬物療法があります。今までの食事療法は栄養士による栄養指導が中心でしたが、うまくいかなかったり、うまくいっている場合でも長続きしません。
 肥満の食事療法に必要なのは栄養指導よりは食行動の指導なのです。肥満の人の間違った食行動の1つは、早食い、かため食い、むら食い(日によって食べる量が極端に異なる)、ながら食い(例えばテレビを見ながらの間食、調理をしながらのつまみ食い)などの間違った食べ方です。もう1つは3食を少なくしたり抜いて(多くは朝食)、果物やチョコレートを食べたりアルコールを飲むなど間違った食事内容です。毎日3食をきちんととって、果物やチョコレートあるいは不定期なお食事会や宴会のお付き合いをやめるだけで、体重は減ります。
 運動療法はどうでしょうか?運動の目的は2つあり、太りにくい体質を作ることと、余分な脂肪を分解することです。食事療法ほど目に見えた効果が出ないため、長続きしません。なぜなら、消費カロリーの半分を占めているのは基礎代謝量(ベッド上にじっと安静に寝ているときに消費するカロリー)で、1回の運動で消費する量は激しい運動をしてもたかだか250kcalぐらいで、下手をすると膝関節や腰を痛めます。運動の主な効用は脂肪を筋肉に置き換え、太りにくい体質を作ることです。
 「やせ薬」は肥満の人でなくても現代人の関心事です。やせ薬は摂取エネルギーを減らす薬と消費エネルギーを増やす薬に分類されます。いずれも、いくつかの薬が開発されていますが、日本では食欲抑制薬「サノレックス」しか認可されていません。この薬は、医師の処方箋がないと手に入りません。当クリニックでは、急速な減量を要する肥満者、食事療法や運動療法のできない肥満者などに処方しています。脂肪を分解する薬は残念ながら日本ではまだ認可されていません。また、薬によっては依存性があります。漢方薬が有効な場合があります。
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